茅野(蓼科)行1日目 「自家焙煎 澤村珈琲」「尖石・与助尾根遺跡」

街角の本屋までの旅

2025.08.22

 久しぶりに自分の車を運転して遠出。妻と一緒に茅野(蓼科)を訪れる。
 主目的は、知人(妻の友人の夫君)の営むカフェ「自家焙煎 澤村珈琲」(自家焙煎 珈琲工房 さわむらを訪れること。夫人とは、若い頃、一緒に『源氏物語』の学習会をしたりした。夫人の友人とも店で一緒になる。(金沢に行つて来たとのことで、老舗の菓子舗「中田屋」のきんつばなどを戴く。)
 カフェを開くのが夫君のかねてからの夢で、あれこれと物件を探してゐて「三井の森 名店街」の中のこの物件に巡り会つたとのこと。節約のために可能な所は店主自ら改装して2023年に開店、東京と茅野との2拠点生活だつたが、この4月から夫君はこの地に移住し、夫人と令嬢も時々手伝ひに来るさうだ。森の中のテラスで野鳥の声に耳を傾けながら珈琲の馥郁たる薫りに包まれてゐると、人間関係で疲れた心が癒される。営業日は、金・土・日・月曜日の週4日が基本だが、変更になる場合もあるので、「自家焙煎 澤村珈琲」のホームページhttps://sawamuracoffee.comの営業日カレンダーやInstagramなどを確認されたし。

 特別に店舗の奥の焙煎機を見せてもらつた。ここで焙煎する際に、雑味の原因となる不良な豆は取り除いて肥料等にするさうだ。珈琲ミルの高級機と廉価版の違ひなども教へてもらつた。

 珈琲は、ブレンドの他にストレート珈琲も何種類かあり、量り売りもしてゐる。ナポリタンなどの軽食もあり、デザートに珈琲ゼリーやアフォガードもあるが、やはり自家焙煎の珈琲が中心である。小生は、「マチュピチュ」を購入。(帰宅後淹れてみたところ、薫り高く、マイルドだが、甘味と酸味の中に心地よい苦みもあり、バランスの取れた飽きの来ない珈琲である。)世界的に珈琲豆が高騰してゐる中で、100g500円からといふのは、お値打ちである。

 小生は、昼食に「ナポリタン」を食し(空腹で写真を撮り忘れた)、珈琲は「モカゲイシャ」を喫す。フローラルな甘酸つぱい香りが、快い。デザートに「アフォガート」(バニラアイスクリームにエスプレッソを掛けたもの)も注文する。

 宿泊先のチェックインが16時以降なので、それまで近隣を観光する。
 まづ、来る途中で見掛けた「尖石・与助尾根遺跡」を見学する。「尖石・与助尾根遺跡」は、縄文時代中期の環状集落の遺跡で、国の特別史跡に指定されてをり、遺跡周辺は史跡公園になつてゐる。
 公園内の「茅野市尖石縄文考古館」では、多くの国宝が展示されてゐた。

 下の写真は、順に「仮面の土偶」「縄文の女神」で、どちらも国宝。他にも国宝の土器などが展示されてゐた。

 考古学者・宮坂英弌が発掘した「与助尾根遺跡」では、竪穴住居を復元してゐる。

 南側の公園の坂を降りると、「尖石遺跡」の名称の元になつた「尖石」がある。三角錐状の大きな石で、右肩の樋状の凹みは磨り痕から人工のものと思はれ、縄文時代に磨製石斧を制作した際に、共同砥石に使用されたものではないかと言はれてゐる。(諸説あり。)

 さらに近くのハーブとアロマテラピーの専門店「HERBAL NOTE simples」に立ち寄る。妻は、ハーブティーを購入。長野県観光公式ホームページでも紹介されてゐるので、下に引く。

蓼科に構える木造りの小さなショップ「蓼科ハーバルノート・シンプルズ」。
店名にある〝simple〟には、古い言葉で「薬草」の意味があります。
オーナーはナード・アロマテラピー協会認定アロマトレーナー、ハーバリストである萩尾エリ子さん。ショップではメディカルアロマテラピーのための精油、ハーブウォーター、ハーブティー、バスハーブ、種、苗、ドライハーブ、紅茶、ハーブ染め、手作りクラフトなどを取り扱っています。

 宿泊は、三井の森のペンション「けさらんぱさらん」。閑静な別荘地にあり、落ち着いた校倉造りの建物と宿根草のナチュラルガーデンが、懐かしい気持にさせる。

 折角なので、近くの「尖石温泉 縄文の湯」に行く。市営温泉施設で、市民なら400円、市民以外でも600円で利用できる。天然温泉で、大浴場と露天風呂がある。湯量が豊富なので、温泉スタンドもある。(現在は、需要に供給が追い付かず、温泉スタンド2機の中、1機の使用を制限してゐるさうだが…。)

 ペンションは、直前の予約だつたため、夕食は付けられなかつたので、外食。澤村夫人が予約してくれた「まんま屋 小福」で、夫人及び令嬢と会食。愉しい時間を過ごす。

 海無し県の長野だが、漁港から直接食材を仕入れてゐるとのことなので、小生は「まぐろづくし定食」を注文する。一見してボリュームがあるが、カマの煮付け(煮物)・マグロメンチ(揚げ物)・ホホ肉のステーキ(焼き物)・ネギトロ丼(生)とバリュエーションに富んでゐて美味しく、飽きずに食すことができた。

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