2025.03.14
東急池上線「荏原中延駅」から「戸越銀座駅」まで歩く。さういへば、西島三重子の「池上線」といふ切ない歌があつた。主目的は「蛇窪神社」の参詣。実は、1月にも来たのだが、その時は凄い人出で、参拝するための行列が数百メートルも続いてゐて、諦めて帰つた。さすがに今年は巳年なので、小生が甘かつた。今日は、そのリベンジである。

荏原中延駅のすぐ近くに「中華そば 多賀野」といふラーメンの有名店がある。整理券を発券してから食券を買ふシステムで、整理券のQRコードを読み込むと待ち時間が判るのだが、小生の呼び出しまで60分以上あるので、先に「蛇窪神社」に参詣することにする。
「中延スキップロード」といふ商店街を歩いて行くと、東急大井町線の「中延駅」や都営地下鉄浅草線の「中延駅」もあり、「中延東口商店会」に繋がつてゐる。商店街を歩いてゐると「あけの蕎」といふ蕎麦屋には行列が出来てゐた。「隣町珈琲」といふ本屋併設のカフェや昔ながらの文具店「中延堂」もある。(商店街では、書店と文具店はなるべくチェックするやうにしてゐる。)







第二京浜を越えて、住宅街を歩いて行くと、「蛇窪神社」がある。今日も、平日にしては大勢が参拝してゐた。日本白蛇三大聖地とのことでスタンプラリーもしてゐるやうだ。(後の二つは、群馬県沼田市老神温泉と山口県岩国市。)境内には「撫で白蛇」「蛇窪龍神社」「白蛇辨財天」などがあり、そこここで蛇(龍)を祀つてゐる。「白蛇辨財天」横の「白龍の滝」が灌ぐ「辨天池」の畔の石にも龍の彫り物(?)があつた。(写真は、順次参拝するための列から撮つてゐるので、あまり好いアングルではないが、御容赦されたし。)「蛇窪神社」の近くでは、街灯も白蛇の形になつてゐた。









参拝を済ませて荏原中延駅に戻り、「中華そば 多賀野」で昼食。「つけそば」「粟国の塩そば」「ごまの辛いそば(担々麺)」などさまざまなメニューがあるが、初めてなのでシンプルな「中華そば」に「煮卵」のトッピングを注文した。麵は細めで縮れは弱め、スープは澄んだ醤油で、味はすつきりしてゐて美味しかつた。機会があれば、今度は違ふメニューを試してみたい。


せつかくなので、腹ごなしも兼ねて「戸越公園」まで歩く。「浪花会通り」を進み、第二京浜を越えて「四間通り」を行くと、東急大井町線の「戸越公園駅」に至る。駅前の「戸越公園通り」を進み、大通りを右に曲がると「戸越公園」に着く。


「戸越公園」は、肥後国藩主細川家下屋敷の庭園跡を利用して造られた区立公園で、池を中心に渓谷や滝や築山などを配置する回遊式庭園。1990年代に薬医門や冠木門を構築したといふ。東屋の傍らでは河津桜が咲き、池では多くの亀が甲羅干しをしてゐた。公園の一角には「エルとごし(品川区環境学習交流施設)」も建てられた。







戸越公園の近くには、「文庫の森」といふ公園もある。「文庫の森」は、やはり肥後熊本藩細川家の下屋敷の跡地を利用したもの。戦前は三井家の三井文庫があつたが、戦後は「国文学資料館」として多くの学者・研究者に利用された。「国文学資料館(国文学研究資料館)」は立川市に移転し、現在は「第二書庫」のみが公園内に保存されてゐる。


「文庫の森」の北東辺の道を真直ぐ進むと、「戸越銀座商店街」にぶつかる。
「戸越銀座商店街」は、途中第二京浜を挟んで全長約1.3kmの関東有数の長さを誇る商店街である。商店街には、赤い鳥居の目立つ「寶徳稲荷大社」がある。(本社は新潟県長岡市の「宝徳山稲荷大社」で、商売繁盛に霊験あらたかださうだ。)天然温泉のある現代的な銭湯「戸越銀座温泉」もあり、懐かしい店構への「文具のエム・アイ・シー」や「明昭館書店」もある。「後藤蒲鉾店」では店頭で名物「おでんコロッケ」を食べてゐる若者もゐた。(顔が写らない写真が撮れなかつたので、写真は無い。)他にも、焼き小籠包や唐揚げなど様々な食べ歩きグルメがある。近くに「星薬科大学」もある。






池上線「戸越銀座駅」から帰る。駅舎は2016年にリニューアルされ、グッドデザイン賞や土木学会デザイン賞奨励賞を受賞したさうだ。確かにお洒落な作りである。

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