2024.09.22
豊田駅にビールイベント「豊田収穫祭」のポスターが貼られてゐたので、行つてみることにする。

会場は、豊田駅南口から大通りを7〜8分下り、浅川の手前にある「豊田一号公園」。

公園にテントが張られてゐて、都内でクラフトビール製造を手がける醸造所がそれぞれビールを提供してゐる。秋刀魚の塩焼きなども売られてゐた。参加醸造所は、日野市の御当地ビール「TOYODA. BEER」他を手がける石川酒造(福生市)、二子玉川「ふたこビール」、狛江市の「和泉ブルワリー」、羽田空港近くにある「羽田スカイブルーイング」(大田区)と「高尾ビール」(八王子市)の5つの醸造所である。チケット制で、チケット1枚(700円)で好きなビールが1杯飲める。(2枚で3〜4種の飲み比べができる醸造所もあつた。)小生は、チケットを2枚購入し、石川酒造の「TOYODA BEER」と「シングルホップウィート」を飲んでみた。「TOYODA BEER」は、明治19年(1986)に作られた多摩地区最古のビールを復刻したもの。深い旨みとコクが特徴。「シングルホップウィート」は、石川酒造の作る「TOKYO BLUES」シリーズの一つで、華やかな香りと品の良い苦味が感じられる。小生、もう少し酒が強ければ、もつとたくさんのビールを飲み比べられるのだが…。

ほろ酔ひ気分で、線路の南側をぶらぶら歩く。日野市は、市内に多摩川と浅川の2つの川が流れてゐて、多くの湧水もあり、豊かな水に恵まれてゐる。豊田といふ地名からも判るやうにかつては稲作が盛んだつた。今では水田は少ししか残つてゐないが、用水路が縦横に走り、ビオトープや親水公園などに活用されてゐる。

豊田駅南口の大通の中ほどを西に行くと、「日野市立中央図書館」がある。日野市の図書館は、移動図書館「ひまわり号」が回ることからその活動を始め、現在は7館の図書館がある。公共図書館の一つのあり方を示し、中小都市の図書館の運営に影響を与へたさうだ。「DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」にも選ばれてゐる。

豊田駅の南口は、再開発が進み、近年高層マンションがいくつも建ち、病院なども増えてゐる。

しかし、一部には昔ながらの商店も残つてゐて、「黒田書店」といふ懐かしい店構への書店もある。かつては多くの駅の近くにはこのやうな地元の小さな書店があつたものだが、かうした駅前書店はどんどん減つてしまつてゐる。また、ここには、子ども食堂を開催してゐる「Beer Stand Toyoda」などもある。地域の発展のために再開発は必要なのだらうが、地元に密着した店舗と両立してほしいものだ。


商店街の前の道を東に進むと「若宮神社」に至る。境内には、茅の輪が置かれてゐる。6月30日には、「夏越しの祓い」茅の輪くぐりとお焚き上げが行はれたさうだ。


近くには大仏で有名な「善生寺」(法華宗)がある。日野七福神の大黒天。日野市役所から南平方面に向かはうとすると、この大仏の後姿が目に入つてくる。


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